ムシムシだったのが、もうギラギラのカラカラになってしまいましたね。

 コンニチハ、野良猫にかじられて指が曲がらない黒川です。

前回6/28頃までサヨウナラと書いて次回タイトルを「むしむし」にしていたのに・・・。

梅雨はとうに明けて陽射しはギラギラで、畑はカラカラです。

 この文章は6/9に書いたアブラムシがいかに優れた能力や生態を持っているのか、

と言う話の続きです。6/9をチラ見してから、読むのがオススメです。

 

 2つの共生:アブラ虫と蟻との共生は有名ですね、

甘露の生産者とボディーガードの関係です。

アブラ虫が何かの拍子に植物の上から地面に落ちているのを蟻が発見したら、

口で咥えて根本まで運んでくれる過保護ぶりです。

 蟻に渡す甘露をどんな原理で出しているかと申しますと、

これが繁殖に関係が御座いまして。アブラ虫は沢山の子を産むため、

蛋白質の素になるアミノ酸がこれまた沢山必要になります。

 だから植物の維管束からアミノ酸を含んでいる師管液を一所懸命に吸い続けます・・・

お腹が一杯になっても根性で吸います・・・

で、限界に達したらアミノ酸以外の余分な水分と糖分をお尻から出しちゃいます、

これが甘露です。そしてまた吸い続けます。

 つまり子供を作る副産物でボディーガードを雇っていたのです、実にしたたかです。

 

 もう1つあまり知られていないのが、ブフネラという微生物との共生です。

アブラ虫の主食の師管液には、生命を維持するのに不足している必須アミノ酸がありまして。

ブフネラに、細胞を提供する換わりにこれらの栄養成分を作ってもらい補っています。

 何がすごいって、この関係すでに世代間を引き継いで1億年以上続いているそうです。

で、1億年の間にブフネラはアブラ虫の体外では生きていられない体になっているそうで、

お互いに単独では生きていけない関係になっています。まさに一心同体。

 この関係を細胞内共生と言いそうで、

動物とミトコンドリアや植物と葉緑体の関係なんかと一緒で親子の間で伝わっていきます。

 

 これだけすんごい能力を持っていたら世の中アブラ虫だらけになりそうですが、

実際はそうはなっていません。何故かと言いますと、天敵が多いのです。

しかしアブラ虫もただ食われているだけじゃない、蟻との共生以外にも色々と対抗策を持っています。

 また、文章が長くなってしまったので、続きは次回に書こうかと思います。

 

  写真はパプリカの葉の裏で見つけた赤と黄色の美しい粒々です。

何だか分かりますか?

 ヒント:アブラ虫と少し関係があります。このヒントで解かるような人はいるのでしょうか?

kamenotamago.jpg

 正解はテントウムシの卵・・・ではなく、カメムシの卵です。アブラ虫はカメムシ目に属しています。

 

 では、8/27頃までサヨウナラ。次回予告「べたべた」。  私の歴史にまた1ページ。

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