こんにちは。大橋です。
毎日暑い日が続いていますね。この季節は本当に外作業の人達に頭が下がります。
ご苦労様です。
さて、今回はモアーク農園のシンボルとも言える「堆肥場」をたずねてみました。
中ではなにやら作業中です。これは一体何をしているところなのか。
今回も先生にご登場願いましょう。
おなじみの健太郎さんです。
大橋: よろしくお願いします。
健太郎: よろしくお願いします。
大: 早速ですが、これは何をしているところですか?
健: これは僕らの農法の根幹をなす、「草堆肥」を作っているところです。
僕らの農園の近くに子貝川という川が流れているのですが、その子貝川の川原に生えている
野草を発酵させ、堆肥にします。
大: もう少し具体的に教えていただけますか?
健: 川原で刈った草をトラックで搬送してもらい、堆肥場にバンバン積上げていきます。
そして、最初の写真のように上から水をかけながら、重機を使ってかき混ぜます
大: なぜ水をかけるんですか?
健: 水をかけることで微生物の活動を促すんです。
大: 微生物が活動しやすい環境を作ってあげるわけですね。
健: その通り。かき混ぜるのも堆肥の中に空気をいれることで、微生物が活動しやすい環境を
作ってあげるのが目的です。
大: なるほど。
素朴な疑問ですが、大きなユンボで作業をするのなら、屋外の方が作業がしやすいと思うの
ですが、わざわざ屋内で生産するのはなぜなんですか?屋外で堆肥を作ることはできない
のでしょうか。
健: いいえ、屋外でも堆肥はできます。
ただ、屋外ですと雑草の種が風に乗って入り込んでしまうので、これをできるだけ避けたい
んですね。あと屋外だと堆肥の表面温度が下がってしまい、屋内で作るよりも発酵に時間が
かかってしまうんです。
大: なるほど、後の工程でできるだけ手間がかからないように工夫しているわけですね。
農を業として行うための工夫といったところでしょうか。
健: そうですね。
こうして水をかけてかき混ぜるというサイクルを3回ほど繰り返した後、放置します。
すると3~4ヶ月後には暗褐色で悪臭がない完熟堆肥ができあがります。
工程自体は非常にシンプルです。
大: 確かにシンプルですが、堆肥を作るのに4ヶ月もかかるのですか。大変ですね。
健: そうですね、でも実際僕らが大変なのは水をかけてかき混ぜる作業を行っている
間だけです(といっても相当疲れますが…(笑))。
後は微生物達が自分で活動することで立派な堆肥を作ってくれます。繰り返しになりますが、
僕らがやるべきは微生物が働きやすい環境を整えてあげることなんですね。
大: なるほど。ここでも自然に対する畏敬の念が重要だと思い知らされます。
健太郎さん、有難うございました。
さて、今回は草堆肥についてご案内しましたが、実はこの草堆肥、もっともっと「深い」のです。
次回以降、僕達が草堆肥にこだわる理由をもう少しご紹介したいと思います。
そんなの待ってられないという方は、こちらかこちら(もしくは両方)をご覧下さい。
ではまた次回。
ごきげんよう!